「鍵(かぎ)」と「錠(じょう)」
英語では、鍵(かぎ)は「Key」、錠(じょう)は「Lock」です。
でも日常の会話で、区別している方は少ないのです。 たとえば、
「鍵交換したのに、落とした鍵を拾われて、鍵をあけられた。こんどは、鍵のいらない鍵にしよう」
なんとなくわかったような気がしますが、ほんとうは、
「錠交換したのに、落とした鍵を拾われて、錠をあけられた。こんどは、鍵のいらない錠にしよう」 なのです。
あくまでもポケットに入っているのが鍵、扉についているのは錠です。つまり、錠をあける道具が鍵です。カギ屋へお越しの際、「鍵」と「錠」を区別して話していただくと非常にありがたいです。
まずは補助錠
新築のマンションや戸建住宅は、ツーロックになっていることが多いですが、既存物件ではワンロックの住居は多いようです。玄関扉の防犯対策としては、まずは補助錠をつけて2ロックにしましょう。
補助錠には、その取り付け方により、彫込錠と面付錠に分けられますが、日本では面付錠が圧倒的に多いです。理由は、取り付けが容易であることに加えて、日本の玄関扉はほとんどが外開きであることにあります。
外開きですから、彫込錠だとデッドボルトが外から丸見えで、この部分を攻撃してこじあけられてしまいます。しかし面付錠だと、デッドボルトが見えないため攻撃位置が定まらないこと、また戸当たりの分だけずれているいので効果的に力がかからないのです。
多くのメーカーから多くの商品が出されていますが、選択にあたっては次の点に注意すればいいでしょう。
1.シリンダーがもぎ取られにくいか (シリンダーのまわりにプレートがあるか)
2.扉に強固につけられるか (薄い面材の鉄扉にはネジ止めはできず、内外で挟み込む)
3.デッドボルトが側圧に対して強いか
4.ピッキングやサムターン回しの対策はどうか
5.付属鍵本数、スペアキー製作の難易性
既存の錠前や玄関まわりをよく観察し、弱点を補完し、効果的な防犯対策を施せるように補助錠を選択することが重要です。