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ピッキング対策だけでは不十分です

約10年前にピッキングという侵入手口が社会問題になりました。本来ピッキングという手法は、鍵屋が開錠依頼されたときに利用していたものなのですが、インターネットを通じて、あっという間に広まってしまいました。
その後、高性能シリンダーへの交換がすすんで急激に減少しました。現在、侵入経路のトップは窓からの侵入で6割を超えていますし、バールによるこじ破りが多くなって、いまではピッキングによる侵入の割合は全体の数パーセントにまで減少しました。

ピッキングが問題になる前は、「ガラス破り」「バールによるこじ破り」「錠こわし」が主な犯行手口でした。また、無施錠の家屋も多かったので、出かけるときは施錠しましょう、とか、1ドア2ロックにしましょう、とか言ってました。つまり今の状況はピッキング騒動前の状況に戻っただけなのです。ですから、『泥棒にとってはこれらの侵入手口が正攻法であり、ピッキングは一時的な流行だった』と理解すべきなのです。にもかかわらず、ピッキング騒動以来、ピッキング対策をしておけば防犯対策は万全のように誤解している方が多くなってしまいました。

では、どんな対策が有効なのでしょうか。ところが一言では言い表せないのです。
侵入経路は、玄関、窓、勝手口、ベランダなどでしょう。そのうち、どこが狙われるのか。こればかりは、それぞれのお宅を見ないとわかりません。また、高性能なシリンダーにしていても、ガラス貼りのドアでは意味がありません。ドア付近にガラスが貼ってある場合は、ガラスを割られても大丈夫なようなサムターンに換えたり、2ロックにすることが大事です。

まずは、ピッキングされにくいシリンダーにすることは大切なことです。そして、さらにその建物にあったもので、しかも家族構成やご予算に見合う防犯対策をご提案するのがわれわれカギ屋の仕事です。ホームセンターへ行ってもそこまで提案してくれません。ぜひ信頼できるカギ屋にご相談されることをおすすめします。
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