「盗られる物はないから・・・」って本当ですか?
お客さんとお話させていただくと、多くの方が「ウチは盗られるものはないから・・・」とおっしゃいます。でも本当にそうでしょうか?
空き巣泥棒にしてみれば、数万円、あるいは換金できるデジカメやパスポートなどがあれば十分なわけで、もし高額現金があればラッキーということでしょう。でも侵入してみないとわからないのです。昔なら泥棒と鉢合わせしたとき大声をあげれば退散してくれたでしょう。でも今は違います。顔を見られたという理由で危険な目に遭わされるのです。盗られる『物』はないとしても、もっと大事な『命』をとられてしまうのです。ですから、簡単に侵入されるようなスキをつくらないように防犯対策が必要なのです。泥棒になったつもりで、ご自宅のまわりを眺めてみてください。そして防犯対策を講じてください。
バイクのいたずら防止シャッター
最近バイクのメインスイッチにいたずら防止のためにカギ穴をふさぐシャッターのついたものがふえています。
多くは、キーヘッドにマグネットを埋め込んだものですが、こんな鍵は作れないと思ってあきらめていませんか?自分では閉めないように気をつけていても、閉めるときはカギはいりませんから、誰かが触って閉めてしまうと、大変なことになります。スペアキーを保管しておくことをお薦めします。
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キーヘッドのみ、あるいはギザギザ部分と一体にしたもの、どちらでもできます。見本の鍵があれば複製はできます。鍵が無い場合でも、シャッター部分をはずすか、バイクを持ち込んでいただければ製作できます。現在、製作ができるのは下表の写真のものです。
SUZUKI | |
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HONDA | |
YAMAHA | |
KYMCO | |
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ピッキング対策だけでは不十分です
その後、高性能シリンダーへの交換がすすんで急激に減少しました。現在、侵入経路のトップは窓からの侵入で6割を超えていますし、バールによるこじ破りが多くなって、いまではピッキングによる侵入の割合は全体の数パーセントにまで減少しました。
ピッキングが問題になる前は、「ガラス破り」「バールによるこじ破り」「錠こわし」が主な犯行手口でした。また、無施錠の家屋も多かったので、出かけるときは施錠しましょう、とか、1ドア2ロックにしましょう、とか言ってました。つまり今の状況はピッキング騒動前の状況に戻っただけなのです。ですから、『泥棒にとってはこれらの侵入手口が正攻法であり、ピッキングは一時的な流行だった』と理解すべきなのです。にもかかわらず、ピッキング騒動以来、ピッキング対策をしておけば防犯対策は万全のように誤解している方が多くなってしまいました。
では、どんな対策が有効なのでしょうか。ところが一言では言い表せないのです。
侵入経路は、玄関、窓、勝手口、ベランダなどでしょう。そのうち、どこが狙われるのか。こればかりは、それぞれのお宅を見ないとわかりません。また、高性能なシリンダーにしていても、ガラス貼りのドアでは意味がありません。ドア付近にガラスが貼ってある場合は、ガラスを割られても大丈夫なようなサムターンに換えたり、2ロックにすることが大事です。
まずは、ピッキングされにくいシリンダーにすることは大切なことです。そして、さらにその建物にあったもので、しかも家族構成やご予算に見合う防犯対策をご提案するのがわれわれカギ屋の仕事です。ホームセンターへ行ってもそこまで提案してくれません。ぜひ信頼できるカギ屋にご相談されることをおすすめします。